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<40>引っ込み思案 将来に不安

2021年11月24日
安心できる環境が、踏み出す意欲につながる

安心できる環境が、踏み出す意欲につながる

安心できる環境与えて

 Q  小学生の娘が小規模校に通っています。引っ込み思案で何事にも消極的な性格。少人数の中では頑張れても、大集団に入るとうまく自分を出せるか心配です。中学生になって人数が増えたら大丈夫なのか…。社会性がきちんと身につくかどうかも不安です。

 A  子どもは、起きているときには必ず何かをしています。何もしていないように見えても、頭の中で何かを考えています。
 しかし、人前ではためらってやろうとしない子どもは、「引っ込み思案」あるいは「消極的」と思われます。
 小学生で、本当にあらゆることに消極的なのであれば、児童精神科などに相談すべきまれな事態です。実際には、親が「消極的」と思っている子どもの大半は、親が「やらせたい」と思っていることをやらないだけです。
 子どもが積極的にやっていることがあるのに親が気づいていないのです。それは、子どもが積極的にやりたいと思うことを、親が「取るに足らないこと」「役に立たないこと」と思っているから、ということが多いように思います。
 引っ込み思案な子どもについては、いくつかの場合を考えておく必要があります。まず、ひとりでやるときは積極的なのに親の前では消極的になってしまう子どもがいます。その場合、親の接し方に原因があるかもしれないので、子育てに関する助言を専門とする心理相談などへの相談をお勧めします。
 親の前では物おじせず積極的なのに、友だちや学校の先生の前では何もしようとしない子どももいます。極端な場合、家庭では屈託なく話すのに家庭外では一切喋らない子どもがおり、「場面緘黙」といいます。このような場合も、児童精神科の受診をお勧めします。
 少人数の気の合う友だちや先生の前であれば積極的になれる子どももいます。その場合、なぜその状況なら積極的になれるのかを考えます。お子さんが積極的になるためには、やろうとしていることを温かく受け入れられ、応援してもらえて、安心して取り組める環境が必要です。人数が少ないことや気心の知れた人たちの存在は、そのような安心できる条件になると思われます。あまり親しくない人がたくさんいる集団に無理に入れると、不安が高まりますます消極的になります。
 人は、安心できる環境で思う存分にやりたいことをすることによって、初めて新しいことに取り組みたいという意欲が出てきます。お子さんが安心できる人数とメンバーの中で、まずはやりたいことをじっくりと取り組むことを保証してください。(本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

 本田秀夫さんに聞きたい子育ての悩みや質問を受け付けます。住所、氏名、年齢、職業を明記し、郵便番号400-8515、甲府市北口2の6の10、山梨日日新聞社文化・くらし報道部「にじいろ子育て」係まで。ファクス055(231)3161、メールseikatu@sannichi.co.jp、「さんにち生活」のLINEアカウント(QRコードを読み込んで友だち登録する)でも受け付けます。紙上匿名。採用されない場合もあります。

「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。