ホーム
最新
山梨
全国・海外
スポーツ
Eye
安心・安全情報
おくやみ・催し・人事
写真・動画
分かる・知る
山梨日日新聞社インフォメーションサイト

オンラインで学びを継続

2021年4月9日 6時56分
エロンゴ州ウサコス(ナミビア)

エロンゴ州ウサコス(ナミビア)

エロンゴ州ウサコス(ナミビア)川嶋晴

 私は小学校教師としてナミビアに派遣され、首都からバスで2時間ほど離れたウサコスという地で活動していた。全校生徒300人ほどの小学校で、4年生から7年生までを対象に、算数や体育、図工や情報の授業を行った。着任早々、校長先生から「あなたを待っていたよ!明日から授業よろしくね」と言われ、状況もよく分からない中、現地の先生と同じ持ち時間の授業を担当することとなり、怒涛の日々が始まった。
 教室では教師のみがボロボロの教科書を1冊持ち、子どもたちは教科書を持っていなかった。物に恵まれない状況の中、ナミビアに合った授業を模索し、日々の授業を行っていた。毎日が必死だった。活動が始まり1カ月たった頃、ウォーティーという生徒が「先生の算数楽しい!」と授業中に呟いた。自分なりに行ってきた活動に意味があったように思えた瞬間だった。
 活動が軌道に乗り始めた矢先、一時帰国となった。正直すぐにナミビアに戻れると思っていたため、軽い気持ちで別れを告げた。しかし状況は思ったより深刻で、なかなか戻れない現実を知った。それでも立ち止まってはいられないと、JICAナミビア事務所と連携し、ナミビアにいる日本人の子どもたちにビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使って体育の授業を行った。日本からでもテクノロジーの力でナミビアと簡単に繋がり、学びを継続できることに気付いた。
 ナミビアでも一時期、日本と同様に学校が閉鎖されたが、現在は再開され授業が行われている。JICA海外協力隊のナミビアへの渡航も再開されたが、私は日本にいることを選んだ。本来2年間の活動が予定されていたが、現地で活動できたのはたったの2カ月ちょっと。後悔ばかり残るが、私はその後悔が今後の原動力になると思う。いつか必ずテクノロジーの力を活用した国際協力ができるよう、今は日本で力を付けたい。
(青年海外協力隊、25歳、北杜市出身)