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<16>家を安心できる場所に
不登校でゲーム漬け(1)

2020年11月25日
居場所はどこに…

居場所はどこに…

【Q】
 公立小学校3年生男児です。2年生から不登校になり、ゲーム漬けのひきこもり状態になってしまいました。食事・歯磨き・風呂・就寝のためにゲームを中断させるのがとても困難です。ゲームをとがめないことにしたら、カンシャクを起こすことはなくなりました。親と一緒に買い物や散歩に出掛けることはあります。このままゲーム依存になってしまわないか不安です。


【A】
 「子どもが学校に行かず家でゲームばかりして生活が乱れている」という相談は、近年とても多くなっています。
 親や教師は「ゲームが面白過ぎて学校に行きたくなくなっている」と考えがちですが、原因と結果の関係は逆であることがほとんどです。つまり、「学校に自分の『居場所』を見いだせないため、家でゲームに没頭して目先のストレスを解消するしかない」と子どもは感じているのです。大人の目にはサボって楽をしているように見えますが、決してそんなことはありません。
 子どもは「本当は学校に行かねばならない」と思いながらも行けない自分を情けないと感じ、大人からの強いプレッシャーを感じて気が休まらない状態です。そのような子どもの気持ちに気づかないまま大人が無理にゲームを制限し学校に行かせようとすると、子どもは強く反発し、カンシャクや暴力を誘発しやすくなります。
 対応が難しい問題ですので、回答は2回に分けて述べます。
 対応方針は大きく二つあり、それらを並行して行います。一つは家を安心して過ごせる場所にすることです。ギクシャクしがちな家族関係を修復し、家族が仲良く気楽に話せるよう、親が工夫する必要があります。ゲームを制限しようとしたり、他のことをさせようと強く指示したりしても、子どもは反発してやりません。それだけでなく、親に心を開かなくなり、大事なことを相談しなくなります。
 いったんはゲームを無理に制限せず、むしろ子どもがどんなゲームをやっているのかを聞いてみて、抵抗がない方は一緒にやってみてください。ゲーム以外の遊びや外出にも誘ってみて、子どもが嫌がらなければ一緒に余暇を過ごす時間を増やしてみてください。
 教科学習の遅れを気にする親が多いですが、本人が勉強したがる場合を除いて、親が家で勉強させようとするのはほぼ間違いなく逆効果です。勉強しろと促さないだけでなく、親からは勉強の話題を一切出さないことが重要です。それを徹底できた親ほど、家族関係の修復がうまくいきます。以下、次回に続きます。
 (本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

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「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。