今回取り上げた本は、歴史学者である加藤陽子東大教授(元山梨大助教授)が中学・高校生に行った特別講義の記録である。日清戦争から太平洋戦争まで日本が関係した近現代の五つの戦争について「戦争しかない、と思ったのはなぜか」との問いを設定。生徒とのやり取りの中で答えを見いだしていくプロセスが、興味深く、分かりやすく書かれている。
引用した箇所は、南北戦争時のリンカーン演説と、日本国憲法の「意外な一致点」に触れた後で...
このページは有料会員限定です。紙面併読コースまたは電子版単独コースに登録することで続きをご覧いただけます。