〈老境は嘘いつはりの日向ぼこ〉〈冬谿をくだる危ふきところまで〉〈体臭のあわきを愛しみ時計嵌む〉
ここに掲げた俳句は、歌人の岡井隆さんが句会で詠んだ作品である。有馬朗人、藤田湘子、大木あまり氏ら第一線の俳人6人に交じって“参戦”。句会主宰者の作家小林恭二さんの著した『俳句という愉しみ』(岩波新書)によると、岡井さんは「強靱な詩性」を発揮して異彩を放ち、評点も割合高かった...
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