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連載「VF甲府浮沈2019」4 先発陣、平均年齢高く

2019年12月06日 05時00分
シーズン終了後の練習で汗を流すVF甲府の若手選手ら。チームは来季、若返りを目指して大きな転換点を迎える=韮崎中央公園芝生広場

シーズン終了後の練習で汗を流すVF甲府の若手選手ら。チームは来季、若返りを目指して大きな転換点を迎える=韮崎中央公園芝生広場

 8月下旬、2日間のオフが明けた日の練習。1時間が経過したところで主力10人が全体練習から離れ、疲労を考慮した軽めのジョギングに向かった。
 練習後、伊藤彰監督は言った。「リフレッシュしてこいと言って(2日間のオフを与え)、練習が始まってみると、みんな疲れている。今回は(フィジカルコーチらの助言で)俺が折れて練習メニューを変えたけど、ひょうひょうと自分たちは試合(だけやる)っていうのはね…」。ベテランが多いチーム運営の難しさがうかがえた。
 今季リーグ戦の先発平均年齢を見てみると、VF甲府は30歳。ほとんどの試合で相手よりも平均年齢は高く、下回ったのは24節の岡山と31節の横浜FCの2試合だけだった。今季の新加入選手10人のうち、約半数が30歳以上で、チーム全体の年齢構成を見ると28歳以上の選手は31人中、3分の2近くの19人に上る。
 指揮官は「どうしても練習の雰囲気はベテラン中心になってしまう」と語ったこともある。言葉の裏には、思うように台頭してこなかった若手への思いも透ける。

■「奪い取る」姿勢
 若手に出場機会がなかったわけではない。6節で大卒2年目のFW太田修介が先発。山梨学院高出身のルーキーFW宮崎純真は16節から5試合連続で切り札としてピッチに立った。大卒2年目のMF荒木翔やDF今津佑太、22歳のFW森晃太も前半戦に先発で連続出場する期間はあった。だが、そこでポジションを確固たるものにできなかった。
 若手の出番が減った夏場すぎ、伊藤監督は練習で継続的に力を発揮する重要性を強調していた。新陳代謝を繰り返し、チーム力を引き上げるには監督がポジションを「与える」のではなく、選手が「奪い取る」姿勢が欠かせない。日々の練習で高いパフォーマンスを出し続け、若手がベテランの牙城を崩す姿を求めた。
 シーズンが終了した12月2日の解散式後、DF山本英臣は言っている。「ベテランは自分たちの生活がかかっている。それが分かっているから、毎日の練習で激しさ、(ポジションを)死守する気持ちの強さがある。(若手を)寄せ付けなかったベテランの強さがあった」

■来季は少数精鋭
 小椋祥平、横谷繁…。最終節の前日の11月23日。今季主軸を担った30代の選手たちの契約満了が発表された。佐久間悟GMは来季に向け「来季は予算減少が予想される。少数精鋭で年俸を抑え、チームの若返りを進める」と、若手主体のチームづくりを目指すことを明らかにしている。J2で3年目となるシーズンを前に、クラブは一つの転換点を迎えている。
 チームとしての活動は終わり、自主トレーニング期間に入った12月。韮崎中央公園芝生広場では多くの若手が伊藤監督とともに練習に汗を流していた。未来を切り開く戦いはすでに始まっている。〈雨宮丈貴〉
(おわり)