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最強台風備え最大級 県内

2019年10月11日 05時00分
台風に備えるための土のうを受け取る住民(右)=富士吉田市役所

台風に備えるための土のうを受け取る住民(右)=富士吉田市役所

 非常に強い台風19号が日本列島に接近した10日、山梨県内は各地で大雨や強風に備える動きが広がった。「最強クラス」の勢力を維持したまま12日に接近する可能性があり、自治体は土のうや避難所開設に向けて慌ただしく準備。ホームセンターには、懐中電灯やカセットコンロなどの備蓄品を買い求める人が殺到した。ブドウやコメの収穫期を迎えている地域では、農家が前倒しで作業に当たった。千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号の記憶が新しいことから、自治体関係者や住民からは「最大級の警戒が必要」との声が相次いだ。〈報道部、地域報道部〉

■自治体■
 都留市は土のうを千袋用意したが、10日までに市民に約700袋配布。11日に補充する予定で、市の担当者は「これまでの台風よりも3倍以上のペースでなくなっている。最強クラスの台風に市民の警戒感は強い」と話した。富士吉田市は150袋を用意。10日に受け取りに来た男性は「家の近くの道路は大雨で冠水することがあり、心配なので土のうを積んで対応したい」と語った。
 上野原市はこの日、11日午後4時に市内3カ所で避難所を開設することを決定。担当者は「雨が降り出す前に開設することで安全に避難してもらいたい」と説明した。
 一方、東京電力パワーグリッド山梨総支社は9、10日の両日、台風19号接近を前に対策会議を開き、接近時に非常災害対策本部を設置することを決定。停電発生に備え、職員を増員して警戒に当たる。

■住 民■
 笛吹市のホームセンター「DCMくろがねや一宮店」には、懐中電灯を買い求める人が続々と訪れた。大柴仁店長は「台風15号による千葉県の大規模停電を受け、危機感を持っている人が購入している」と話した。乾電池やカセットコンロ、保存食などの売り上げも伸びているという。
 市川三郷町下大鳥居の小野清明さん(77)はこの日、リュックサックに貴重品やタオルを詰め、庭の植木鉢は室内に取り込んだり、ひもで縛ったりして固定した。小野さんは「できることはやるが、不安と心配が尽きない」と語った。

■農 家■
 ブドウの収穫が終盤に差し掛かる峡東地域。暴風による落果を懸念し、農家が収穫を前倒ししたり、畑に防風ネットを張ったりした。甲州市勝沼町藤井のワイナリー「丸藤葡萄酒工業」は醸造用ブドウの収穫を進め、栽培担当の大村富士夫さん(70)は「接近までに収穫したいが、病気で傷んだ実を取り除く作業に手間取っている」と話した。
 県内有数の米どころ北杜市でも、農家が対応に追われた。同市武川町宮脇の小沢長さん(71)はコンバインに乗り込み、急ピッチで稲刈りを進めた。「風雨で稲が倒れてしまえば、これまでの苦労が水の泡になる。台風が来る前に終わらせたい」と語った。