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多様性認め合う文化築く

2019年09月11日 07時33分

サンレミギオ(フィリピン) 生駒忠大

 「地域の祭りから見える女性の輝く社会」。世界経済フォーラムが毎年発表する「世界ジェンダー・ギャップ報告書2018」によると、日本は先進国最低レベルの110位であるのに対してフィリピンは8位と、アジアをリードしている。フィリピンは男女格差が小さく、幸福度の高い国としてしばしば取り上げられる。
 フィリピンで生活していると、この数字が意味するものを頻繁に目の当たりにする。私の職場の行政職員、教育機関の教員の半数以上を女性が占める。飲食店や旅行会社、農家組合に至ってまで、代表は女性であることが圧倒的に多い。
 ところで、ミス・ユニバース2018の1位に輝いたのは、フィリピン人のカトリオナさんであった。彼女はトンドと呼ばれる国内最貧困地域での慈善活動を通して見たこと感じたことを世界に訴え、多くの共感と反響を呼んだ。実はこのコンテスト文化はフィリピンの地方にまで浸透しており、毎年または隔年で行われる町の祭典の文字通り華である。数日から1週間に及ぶ日程において最も観客が集まるのが町のその年の栄光をつかむ「ミス」を決める日なのだ。
 女性のコンテストとは別に同・異性愛者男性のコンテストも行われる。フィリピンがミス・ユニバースのトップ常連国になる理由、それはもともとフィリピンの女性が美しいからではない。フィリピン社会が欧米の文化を飲み込みながら多様性を認め合う文化の礎を築き、それが人々を自由に表現させ輝かせるからだと思う。
 (青年海外協力隊員、25歳、北杜市出身)