ホーム
最新
山梨
全国・海外
スポーツ
Eye
安心・安全情報
おくやみ・催し・人事
写真・動画
分かる・知る
ビジネス

笑い、涙ありのお別れ会

2019年07月16日 09時14分

南パスコベール(オーストラリア)雨宮貴美子

 5月16日に89歳で亡くなったボブ・ホーク元労働党連邦首相の国葬が6月14日にシドニーのオペラハウスで執り行われた。
 この日、政界その他の主要人物と、入場券を手に入れることのできた一般市民がオペラハウスのコンサート・ホールを埋め尽くし、入れなかった人々もオペラハウス前庭に集まり、ホーク氏に別れを告げた。この模様はテレビでも生中継され、私も職場のテレビで観ることができた。
 ホーク氏は国民からの人気が高く、労働党出身の首相としては、歴代で最も長く首相を務めた。今のオーストラリア国歌や、ナショナルカラー(国の色)をグリーン&ゴールドと決め、オーストラリアを国として一つにまとめた首相として評価されている。
 また、オーストラリアの経済を大改革して景気拡大の基礎を築き、メディケア(健康保険)制度やスーパーアニュエーション(企業年金)制度を導入し、職種別の基本賃金形態をつくった。教育関係にも力を入れてTAFEや大学の奨学金導入、チャイルドケアの増設にも貢献した。
 それまで英国一辺倒だったオーストラリアを、アジアとの関係強化に導いてAPECの創設を提唱したのも彼だ。独特の個性で国民に親しまれ、ピークの時は、国民の75%が支持していたので「ミスター75%」とも呼ばれていたそうだ。日本とも関係が深かったホーク元首相は政界引退後も「ボブ・ホーク・スカラシップ」という形で、毎年日本の中学生の豪州短期留学支援を行うなど、引き続き草の根レベルでの日豪関係強化に貢献されているそうだ。
 偉大なオーストラリア人の国葬は、笑いあり涙ありのお別れ会となった。(主婦、50歳、笛吹市出身)