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痛み止めで薬物中毒

2019年02月05日 14時26分

バンカーヒル(米国)前嶋明美

 新年早々、私の夫67歳は、近くの病院で左肩の腱板断裂の手術を受けた。全身麻酔で内視鏡式。日本なら3日から1週間くらいの入院になるようだが、アメリカの病院はその日のうちに退院させる。あとはすべて家で処置をしなければならない。そこで重要なのは痛み止めの薬だ。
 主治医はオピオイドという薬を1週間分出してくれた。夫は処方通りその薬を1週間きちんと飲んだ。薬はとてもよく効いて、気分もよく、こまごま雑用など始めるので「静かにしてろし」とたしなめるほどだった。
 ところが薬を中止した翌日から全身の脱力感、違和感、吐き気、不眠、うつ、などの症状が現れ、だんだんひどくなる。調べてみると、オピオイドの中毒症状だった。こんなに早く、簡単に薬物中毒にかかるのかと信じられなかったが、本当だった。米国で処方される量は尋常でないということも分かった。
 この薬は今、全米で大きな問題になっている麻薬アヘン系の鎮痛剤だ。ここ数年これによって依存症になり、中毒死する人が激増している。人気歌手のプリンスもその一人とのこと。トランプ大統領は「薬物の過剰摂取で死ぬ人が、銃や自動車事故で死ぬ人より多い」と、規制宣言をして対策を講じている。
 まさかの夫の中毒症状、早く気付いてよかった。ピークは過ぎたようだが、油断は禁物。今後痛み止めは使わず、リハビリをしっかりして、春が来るまでに全快できるよう頑張りたい。
 (主婦、70歳、南アルプス市出身)