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日本と異なる肉食の習慣

2018年12月06日 09時15分

アディスアベバ(エチオピア)佐野太一

 私はエチオピアの首都アディスアベバにて、15~17歳の選手に卓球の指導をしている。
 育ち盛りの選手に必要なことは何か。その一つは肉を食べることによるタンパク質の摂取である。しかしエチオピアでは、肉食の習慣が日本とは大きく異なることに注意しなければならない。それを身近に示すのが街の肉屋である。
 肉屋は2種類に分かれている。一つは「星と三日月」が掲げられる店、これはイスラム教の肉屋。もう一つは「十字架」の掲げられる店、つまりキリスト教の肉屋。エチオピアでは「エチオピア正教」というキリスト教の宗派が多数を占める。イスラム教とエチオピア正教、この二つの宗教は「肉を食べる」ことにさまざまな決まりや習慣を持つのである。
 イスラム教徒が豚肉を食べないことは日本でも広く知られているが、エチオピア正教でも豚をタブーとする。そのため肉屋で売られるのは牛、羊肉など。また食べられる肉は両宗教のそれぞれの方法で食肉解体されたものになる。
 さらに両宗教とも断食の習慣がある。そのため断食に当たる日、時間は肉屋が閉まる。イスラム教徒はラマダンの期間、日没までは肉に限らず飲食ができない。エチオピア正教では毎週水、金曜日は肉を含めた動物性タンパク質の摂取ができない。またクリスマスやイースターの前にもこのような断食を長期間行う。このような理由から肉屋が宗教によって分かれるのである。
 私が指導する選手の宗教もイスラム教かエチオピア正教である。そうなると頭ごなしに「肉を食べろ」とは言えまい。
 (青年海外協力隊員、23歳、北杜市出身)