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歩行時や運動時に膝が痛みます

2012年10月4日
かたぎり・よしきさん 1994年島根大医学部卒。信州大医学部付属病院、医療法人抱生会丸の内病院などを経て、2012年9月から笛吹中央病院。日本整形外科学会専門医・認定スポーツ医、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会。長野県出身。

かたぎり・よしきさん 1994年島根大医学部卒。信州大医学部付属病院、医療法人抱生会丸の内病院などを経て、2012年9月から笛吹中央病院。日本整形外科学会専門医・認定スポーツ医、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会。長野県出身。

 20代女性。歩いたり、運動をした時に膝の内側が痛みます。冷やしたり、湿布をしたりしましたが痛みが取れません。どんな病気が考えられますか。

回答者 笛吹中央病院整形外科 片桐佳樹医師

タナ障害、不安定膝蓋骨疑う 保存治療後、手術する場合も

 -膝の内側が痛むということですが。
 膝関節の内側に痛みが生じるという症状は、非常に多彩な疾患が考えられます。例えば、タナ障害、不安定膝蓋骨、有痛性分離膝蓋骨、オスグット病、ジャンパー病などがあります。原因がはっきりしない場合は総称で膝前部痛症候群と呼ばれます。診断してみないと正確には分かりませんが、相談者の場合、若い女性ということからタナ障害、もしくは不安定膝蓋骨が疑われます。

 -どのように診断するのですか。
 いつ痛みが発生し、どういう時に傷むのかなど痛みの発症の仕方と経過、膝の腫れや可動域、痛みの場所などの診断所見と、過去の病歴、磁気共鳴画像装置(MRI)検査による画像所見で診断します。似たような症状でも、疾患によってそれぞれ治療法が異なるので、診断を受けることが重要です。

 -タナ障害とは。聞き慣れない病名ですが。
 膝関節は滑膜という袋に覆われていますが、滑膜の一部がひだ状になっていて「タナ」と呼ばれています。生まれつき約半数の人がタナを持っていますが、ほとんどの人は痛みを発症しません。患者の多くは、バレーボールやバスケットボールなどジャンプを伴うスポーツをする若年者です。慢性的に膝に刺激が加わると、タナが炎症を起こして硬くなり、痛みや引っかかりを生じます。

 -治療法は。
 非ステロイド性の消炎鎮痛剤を服用し、温熱療法やストレッチ、太ももの筋力訓練などの保存治療を行います。副腎皮質ステロイドを関節内に注射することもあります。これらの治療でよくならない場合は、関節鏡という膝の内視鏡を使ってタナを切除する手術を行います。手術は30分程度で入院は2日。2週間ほどでスポーツができるくらいに回復します。

 -不安定膝蓋骨についても教えて下さい。
 膝蓋骨というのは膝のお皿のことです。不安定膝蓋骨はお皿がぐらぐらして脱臼してしまう、または脱臼しそうな状態のことです。外傷によるもののほか、関節の柔らかい女性はしゃがみ込んだり、力が入ったりした時に、膝蓋骨が筋肉に引っ張られて必要以上に動いてしまうことがあります。
 まず装具治療や筋力訓練を行い、それでも脱臼を繰り返す場合は内側膝蓋大腿靱帯の再建手術を行います。不安定膝蓋骨の方は、膝蓋骨と大腿骨を結ぶこの靱帯が弱いことが多いためです。術後しばらくは歩くのに装具が必要ですが、2~4週間ほどで普通に歩けるようになります。スポーツができるようになるには2、3カ月かかります。

 -膝に痛みを生じた時の応急処置は。
 基本的に運動時の痛みには冷やすと効果的ですが、運動以外の痛みは温めた方が取れるかもしれません。いずれも痛みがある時はスポーツは中止して安静にし、痛みが続くようなら早めに受診しましょう。