2010年07月29日(木)
「作業日程に無理」批判噴出 富士山遺産登録 県が市町村に先送り表明 静岡側もいらだち隠せず
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推薦書原案提出に向けたスケジュールなどを確認した県と地元市町村の会議=富士吉田市内 |
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富士山の世界文化遺産登録に向け、山梨県と地元市町村の会議が28日、富士吉田市内で開かれ、県側は目標としていた文化庁への7月末の推薦書原案提出を1年先送りする方針を正式に表明した。富士五湖などの文化財指定に向け、権利者の同意が得られないことを延期の理由とする県側に対し、地元市町村長は「スケジュールに無理があった」「段取りが悪すぎる」などと一斉に批判。登録作業で歩調を合わせてきた静岡県の川勝平太知事も、山梨の対応の遅れにいらだちを隠さなかった。 この日の会議で、県側は推薦書原案について来年7月の提出を目指す作業スケジュールを提案。先送りの要因となった富士五湖の文化財指定に向け、年内に全権利者(計355件)の同意を取り付ける計画を示し、了承された。 しかし市町村長は、県の対応を批判。昨年9月に海外の専門家から指摘を受けながら、富士五湖の権利者への同意取得に向けた動きが7月入って本格化した経緯を踏まえ、堀内茂富士吉田市長は「今回のような段取り(の悪さ)では、延期しても再び遅れかねない」と指摘した。 湖を抱える町村も「富士五湖が原因で遅れたかのように言われるが、7月に入って同意取得作業に移るのは物理的に無理だ」(高村忠久山中湖村長)、「(県が)『静岡県と一緒に決めたから、町村はこうしろ』というような対応が許されるのか」(渡辺凱保富士河口湖町長)などと、不満をあらわにした。 会議に出席した横内正明知事は、原案提出の先送りについて「大変残念だが、来年7月には提出できるよう最大限努力する」とコメントした。 この日は静岡市で山梨、静岡両県の合同会議も開かれ、山梨県からは小沼省二副知事が出席し、スケジュールに遅れが生じたことを陳謝した。 静岡県学術委員長を務めた経験もある同県の川勝知事は同日の会見で、山梨県の対応について「(地元説明会などが)もう少し早ければとの気持ちはある」と感想。「できれば富士五湖に横内知事と一緒について行き、働いている方たちと話をして、解決の方法を見いだせればと切歯扼腕せっしやくわんしている」と、いらだちをにじませた。
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