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攻め自在 打線に勢い、大舞台で躍動
先発全員18安打14点 2007年8月11日掲載
一塁側のアルプススタンドを紫色に染めた応援団の大声援に後押しされ、甲府商ナインが躍動した。スコアボードに次々と得点が刻まれる。今大会初の先発全員、18安打の猛攻で圧勝。約半世紀止まっていた甲府商の夏の甲子園の歴史が、力強く動き出した。
三回、機動力で先制点をもぎ取った。一、二回と境のエース・山本侑に完ぺきに抑えられていたが、後藤和博の左越え二塁打と大勝誠也の中前打で二死一、三塁のチャンスをつくると、布施正臣監督が動いた。 大勝がスタートを切り、相手捕手が二塁へ送球。大勝が二塁手前で反転するのを確認すると三走後藤がすかさず本塁を陥れた。「形にこだわらない1点。チームの目標通り」と胸を張る指揮官。この先制点で打線が勢いづいた。 四回は先頭の杉本和樹が左中間二塁打を口火に、4番・遠藤勇哉の適時打など3安打で3点。五回は「1番打者の自分が塁に出て勢いを付けたい」と打席に入った渡辺貴幸が、左翼席へ豪快にソロ本塁打。 この後も次々に相手投手陣に痛打を浴びせ五回は3点、六回も後藤のこの日2本目となる二塁打などで3点。八回には相手守備の焦りにもつけ込んで4点を奪った。14得点は第72回大会の甲府工が1回戦で佐賀学園(佐賀)を12−7で破った12得点を上回る夏の全国大会県勢最多得点となった。 山梨大会でも集中力とつながりで好投手を攻略してきた打線が、大舞台でさらに磨きをかけた。布施監督は「1点目でいい流れができた。2点目以降は、思っていた以上の力が出せた。甲子園が成長させてくれた」と目を細めた。 第40回大会の初出場は初戦敗退。44年前の2勝は、いずれも西宮球場での試合で今回が夏の甲子園初勝利。スタンドに校歌を響かせたナインの表情は晴れ晴れとしていた。「個人的にも先輩に恩返しができた。感慨深いものがある。選手に感謝したい」。初采配(さいはい)を振るった甲府商OBの布施監督も喜びをかみしめた。
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