2006年02月15日 第94号


首都圏の団塊世代呼び込め
農村生活仲介、都心に窓口
来年度県開設 転入者増狙う


 団塊の世代の大量退職が始まる二○○七年を見据え、山梨県は一日までに、農山村地域での暮らしを望む首都圏の住民と県内市町村をつなぐ相談窓口「グリーン・カフェ(仮称)」を来年度、東京・日本橋の「富士の国やまなし館」に開設する方針を固めた。団塊の世代は全国で約七百万人に上り、多くが首都圏在住。少子化などによって県人口が減少する中、県は首都圏に近い立地条件を生かして団塊の世代の人々を呼び込むことで、定住人口を増やし、地域活性化を図る考えだ。

 相談窓口では、農村地域での暮らしを希望する首都圏の住民らに対し、受け入れにつながる市町村や団体の取り組みを紹介し、両者を仲介。窓口業務は、特定非営利活動法人(NPO法人)などが担当する方向で、県が公募して選定する。

 退職後に山間部への居住を希望するサラリーマンなどのほか、社会貢献や福利厚生の一環として県内での農業体験などを希望する企業への紹介も視野に入れている。

 県人口は昨年の国勢調査で三十五年ぶりに減少。今後も少子化の進行によって自然増を見込むのが難しい状況で、相談窓口を通じて県内への定住を促す効果を期待している。

 富士の国やまなし館は○四年四月にオープンした県の観光・物産のPR施設。一日平均で約三百人が訪れていて、都市住民をターゲットにした窓口を設置するのに適した場所として選定した。

 労働組合の連合などが中心に設置したNPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京)が○四年に都市住民五万人に実施したアンケートでは、約四割が地方暮らしを考えているとの結果が出ている。

 一九四七−四九年にかけての第一次ベビーブームで誕生した団塊の世代の大量退職が始まる○七年以降は、地方へのUターンの加速が予想されている。定住による経済効果のほか、地方に経営ノウハウを持ち込むことなどの波及効果も期待されている。

 このため、少子化や過疎化に頭を悩ませる全国の自治体が熱い視線を送っている。島根県では定年退職前の世代を中心に呼び戻しを図ろうと、県出身者にUターンを呼び掛ける手紙を送付するなどの取り組みを始めている。

 山梨県内では、都市住民の農村志向に応えるため、NPO法人などを中心に空き家のデータベース化、農作業体験の実施など、受け入れ態勢を整備する動きも出ている。


山梨日日新聞  2006年(平成18年) 02月02日


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