北岳山頂付近のライチョウ激減
6月末に14羽、先月4羽だけ

南アルプスの北岳(三、一九三メートル)山頂付近の山小屋「肩の小屋」周辺で、国の特別天然記念物で国・県指定絶滅危惧(きぐ)種のライチョウが激減していることが十九日までに、山小屋関係者の話で分かった。十四羽いたライチョウが現在、四羽しか確認できず、天敵のキツネに襲われた可能性が高いという。
同山小屋経営者で、約三十年間ライチョウの保護活動に取り組んでいる森本茂さん(58)によると、山小屋周辺には六月末ごろまで計十四羽のライチョウが生息。しかし、七月初旬の数日間、キツネの鳴き声やライチョウが危険を知らせる際に発する鳴き声などが聞こえたためなわばりを確認したところ、親鳥一羽、ひな三羽しか確認できなかった。
県みどり自然課などによると、県は一九七六年ごろから有害鳥獣駆除のためキツネ捕獲用のわなを設置。森本さんらが管理してきたが、ライチョウの生息状況把握などを目的とした生態系調査実施に伴い、「自然の姿で調べる必要がある」(同課)として、昨年からわなの設置を見合わせている。
森本さんは「四羽からさらに減っているとの情報もある。県は早く現場確認とキツネ駆除などの対応を取ってほしい」と要望。これに対し、同課は「調査を実施中で、減少しているかどうかは確認できていない。駆除策などは因果関係がはっきりしてからでないと対応できない」としている。
(写真)
国の特別天然記念物のライチョウ
山梨日日新聞 2005年(平成17年) 08月20日
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