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紙面掲載日 2010/1/20
〜「ときめきゾーン キャンパス」〜
大学、短大、専門学校の学生たちを紹介する連載です。
このほかサークル紹介なども載っています。
能に挑戦
県立大3年生
演じ手次第で物語変化/24日に武田神社で披露
講師の観世流能楽師・佐久間二郎さん(左前)に習って全員で舞の練習
真新しい扇は固く、開くのに苦戦する姿も。佐久間さんがこつを伝授
謡は「地声を前に出して」という佐久間さんのアドバイスに合わせて発声=いずれも山梨県立大飯田キャンパス
山梨県立大人間福祉学部人間形成学科の3年生が、日本の伝統芸能である能の一部を演じる「仕舞」に挑戦している。「堅苦しくて難しそう」と、学生たちにとって能は「遠い存在」だったが、次第に現代にはない表現方法に興味を抱き、専門用語を覚え、慣れない動きを吸収しようと真剣勝負だ。24日に甲府・武田神社でお披露目となる。
昨年12月初め、実践練習の初日。同大の講堂で学生たちは、指導する観世流能楽師の佐久間二郎さん(甲府市出身)の舞に、じっと目を凝らして見入っていた。
■自分の奥底と共鳴
仕舞の練習は、必修科目「音文化演習」の一環。当初、授業に臨む学生のモチベーションは、前向きなものではなかったようだ。長岡文枝さんは「高校の歴史の授業で習ったぐらいで、つまらないかなと思っていた」と打ち明け、武藤美樹さんも「話の内容が理解できないと楽しめなそう」と感じていたという。
だが、実践前の講義で能の歴史や面の意味などを学ぶうちに、引きつけられていった。「舞台背景があるわけではなく、演じ手次第で物語の感じられ方が違ってくる。見方によっても別のものになるところが魅力」と武藤さん。藤田彩香さんは「一つの動きで感情や情景、その場の雰囲気が表現され、それを見る側が感じ取っていく」という奥深さに面白さを見いだした。
能の台本の「謡」の内容も興味深いものだった。藤田さんは「人間の心の深くにある本質的なものが表されている」ととらえ、「無意識のうちに自分の奥底にあるものと共鳴しているような気がする」。武藤さんも「現在生きる自分たちも持っている感情が題材になっていて、共感できるものもあることを知った」と身近に感じるようになった。
■伝統崩さないよう
足袋をはいての練習は、「神聖なものなので真剣に向き合わないといけない」(加瀬詩織さん)と緊張感が漂った。基本の構え、扇を持つ手つき…。「一つ一つが普段の生活の中ではしない動作だから、慣れない」(武藤さん)と初めてのことに戸惑いの連続だ。
独特の所作は、佐久間さんの手本を見ても同じようにするのはなかなか難しい。ひざを落とす場面は「“ひざかっくん”された時のように」、「あごは前に出さないで」。佐久間さんの細やかな解説に耳を集中させ、舞いながら体で覚えた。
「体でリズムを刻む日本古来の音楽」(佐久間さん)という能。加瀬さんは「やってみるとリズムは難しくなく、音の使い方はわらべうたにつながっているような気がした」と感想。長岡さんは「声の出し方や動きに日本らしさを感じた」と楽しさも覚えていた。
お披露目の舞台では、三つのグループに分かれ、佐久間さんの謡に合わせて「鶴亀」「小袖曽我」「紅葉狩」を舞う。「自分流にするのではなく、厳かに、伝統を崩さないようにしなければならない」と藤田さん。伝統芸能を“継承”する気構えで本番に臨む。発表は24日午後1時半から。
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※2005年以前の記事につきましては、山梨日日新聞社 コンテンツ事業局までお問合せ下さい。TEL:055-231-3141
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