山梨日日新聞 web版 みるじゃん  



紙面掲載日 2008/9/3
〜「ときめきゾーン キャンパス」〜
大学、短大、専門学校の学生たちを紹介する連載です。
このほかサークル紹介なども載っています。
国を超え一つの“家族”に
5カ国の学生13人、2週間共同生活
作業通じ心の壁消える
▲各国の料理が日替わりで登場し、にぎやかな食事の時間
▲山の斜面でのみを使って木を削るメンバー
▲昼休みに宮代高男さん(右)がマージャンを紹介=いずれも山梨市牧丘町
 国籍や人種なんて関係ない。ぼくらは家族−。山梨学院大の学生五人が、このほど山梨市牧丘町の農場で行われた「国際ワークキャンプ」に参加し、外国人学生と二週間にわたって共同生活を送った。初めは互いに意識し、ぎこちなかった学生たちだったが、同じ釜の飯を食べ、共に作業に汗を流すうちに、少しずつ心を許し合える関係になっていった。

 キャンプは国際的な平和団体サービス・シビル・インターナショナル(SCI)の日本本部が主催。今回はロシア、スロバキア、イタリア、韓国からの計6人の外国人学生らを含む13人が参加した。

■ツリーハウス造り
 現地で待っていたのはテレビや新聞、クーラーがない宿泊施設、まきで沸かす五右衛門風呂。与えられたワークは、地域の子どもたちのためにツリーハウスを造ること。川田翼さん(法学部4年)は「英語もできないし、のこぎりやのみもうまく使えるか分からない。ちゃんと役割を果たせるか…」と緊張して臨んだ。
 連日、山へ入り、木を切り倒して皮をはぎ、木材をそろえ、ツリーハウスを組み立てる。結構きつい作業だ。会話は片言の英語と日本語。意思疎通がスムーズにいかず、宮代高男さん(経営情報学部4年)のように「ちょっとそこを切って、と言ったのに、違うところを切っていたり…」ということも。
 共同作業なので、好き勝手にしていては能率が悪い。身ぶり手ぶりを交えてコミュニケーションを取り、ときには表情から状況を察し、手を貸し合う。「うまく伝わらないことも含めて楽しいですけどね」と宮代さん。「外国人と聞くとなんとなく構えてしまう」と打ち明けていた金田啓介さん(法学部3年)も「無心になって作業していると、人種なんて関係なかった」。いつの間にか心のバリアーが消えていたことに気付いた。
 お楽しみの食事は、全員が交代制で用意した。ピザ、巻きずし、キムチチャーハン…。それぞれがお国料理に腕をふるう。長田庄司さん(同4年)が「食事の時が、一番みんなの緊張がほぐれて話ができる」と言うように、率直な感想を交わしながらにぎやかに過ごした。

■将来の夢語り合う
 「国際ボランティアとして人の役に立ちたい」「故郷に何か恩返しをしよう」−。澄んだ夜空に流れ星を眺めながら、将来の夢や故郷の家族への思いを語り合ったフリータイム。川田さんは「街なかでの生活では味わうことができない時間だった」と出会った仲間との貴重な経験をかみしめていた。
 終わりが近づいたころ、中井啓太さん(同3年)は「毎日が楽しい。このままみんなで暮らしたい」とつぶやいた。2週間の共同生活で、国や言葉に関係なく友情をはぐくめることを、参加者全員が肌で感じたようだった。


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